2015年09月23日
category : 福耳通信 @三宅 真弥黒字化や資金繰り改善のためには、何から着手すればよいでしょうか。
月次決算の一つひとつの勘定科目の数値をよく吟味することで、そのヒントが見えてきます。例えば、それほど売上が伸びていないのに、売掛金が急増している場合は、その中味をよく吟味しましょう。
請求書は、毎月、確実に発行していますか?
売掛金の回収漏れがないように、請求書は決まった様式で毎月一定日(毎月20日締め、月末締めなど)に必ず発行していますか。
請求書の発行が遅れたり、請求内容(価格・数量・送料負担等)に誤りがあると、クレームにもつながり、それが原因で得意先の支払いが遅れることにもなりかねません。
売上、返品や値引きがあれば、すぐに売上の計上や修正が行われるよう、営業と経理の連絡を密にして、売上の計上漏れや請求ミスをなくしましょう。
また、値引きは、売上や利益の減少にもつながりますので、注意が必要です。
売掛金管理のポイント
・売上や返品、値引きの情報は営業から経理へきちんと伝達され、漏れなく処理されている。
・請求書は、決まった様式で毎月一定日に必ず発行している。
・送料の負担(自社か相手先か)が明確になっている。
・得意先ごとの売掛金残高を確認し、回収遅れがあれば、すぐに対応している。
得意先ごとの売掛金残高を確認していますか?
売上が伸びているときは売掛金の残高も大きくなりがちですが、売上が伸びていないにもかかわらず、売掛金が増えているような場合があります。
これは、売上があっても代金回収が進んでいないということですから、それだけ資金繰りは苦しいはずです。
得意先ごとに売掛金残高を確認し、回収遅れがないか確認します。
そして、回収が遅れている得意先については「なぜ、遅れているか」その原因と責任者をはっきりさせ、いつ、どのように回収するか、対応策まできちんと決めましょう。
回収遅れの原因が自社にあるような場合は、早急に手を打ちましょう。また、未回収の長期売掛金は、金融機関から不良債権とみなされる可能性もあるため、注意しましょう。
自社に原因がある例
・回収遅れに対する責任やルール等が不明確なため、対応が遅れている。
・営業担当者が、成績(売上)アップのため、支払いのよくない取引先にも販売している。
・自社のクレーム対応等が不十分なため、取引先から支払いを見合わされている。
・返品、値引きなどの漏れや請求金額の誤りがあり、取引先から支払いを見合わされている。
・営業担当者への業績評価が売上のみで回収が評価の対象になっていないため、回収が疎かになっている。
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三宅 真弥
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